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2011年7月10日 (日)

「土佐さきがけプログラム」への疑問

以下のような問い合わせが来ています。

Q:
人文学部 関係先生様

一連の内容を拝見しました。
受験生の親として少し心配になります。

学部長先生や多くの先生方がご心配される
であろう、ご様子もわからないではありません。

ご主張はわからないでもないですが、急激な時代の変化を踏まえて、ある程度の実践的な内容や訓練といった実学が、学問とともに必要なのではないかと思い、息子には、受験させようか検討しています。しかし、親としては、多くの金額を投じる4年間
ですから、長所や欠点をよく把握しようと思います。

このコースにも長所はあるのではないでしょうか?
アドバイス願います。

A:
「人文学部 関係先生様」を代表してお答えする立場ではないので、個人の立場でお答えします。

「急激な時代の変化を踏まえて、ある程度の実践的な内容や訓練といった実学が、学問とともに必要なのではないかと思い」とありますが、これまで、このプログラムを批判してきたのは、別にそれが「実学」であるからではありません。実際に授業科目表を見ていただければ「実践的な訓練」という要素は人文学部にも多分に含まれていることがおわかりになると思います。
このプログラムへの批判はむしろ、実践的と言いながら実は少しも実践的でない点にあります。具体的な授業科目の構成をとりあげてご説明したいのですが、同プログラムのカリキュラムがころころ変わる(というより常にあいまい)のでここではそれはしません。
お子様の受験を考えているということですが、最低限授業科目表をご確認の上決定されることをお勧めします。特に以下の点にご注意ください
1 卒論指導はどうなっているのか(ゼミナール等)
2 専門科目における英語関係の科目の時間数は何時間か(十分か)
3 中国語(必修)の時間数はどうか?これでモノになるか?
4 経済学や経営学の授業はどれくらいあるか
5 必修と選択のバランスはどうか

A2:良いところ?
強いて挙げれば以下の点でしょう。

1 卒論を書かなくていい
2 留学が必修である。ただし、多くの私立大学のように海外校を持っているわけではないので、どこにどのような形で留学することになるのかは不明。お金についても、別に大学が負担してくれるわけではない。また、留学したから就職がうまくいくというわけではない(時期によってはむしろ不利)
3 放送大学の科目が取れる!!!しかも必修!

私個人としては放送大学の授業(ビデオ講義)が必修科目になっているような大学に子供をやろうとは思いませんが、人それぞれですのでこれも挙げておきます。

2011年6月27日 (月)

「土佐さきがけプログラム」についての質問について

次のような質問が本ブログあてに届きました。

(投稿者を特定できないように一部変えてあります)

質問

こんにちは。

私は高知県内の高校に通う高校三年生です。先日面談で土佐さきがけプログラム国際人材育成コースのAO入試をすすめられました。・・・①

高知大学のサイトも見てみたのですが情報が曖昧すぎて…情報を求めて探していたらこのサイトにたどり着きました。・・・②

人文学部教授会での説明会の様子、驚きました。学部はどこなんだろうと疑問に思っていたのですが、まさかまだ何も決まっていないとは思いませんでした。・・・③

これなら同大学の国際社会コミュニケーション学科を受けたり、関西のほうの英文科や欧米言語学科等に進学したほうがよいのでしょうか?・・・④

個人的な質問ですみません。・・・⑤

答え

      多分先生はそれほど悪気がなく「高知大学がやっていることだから大丈夫だろう」と思って勧めたのだと思いますが・・・・

     大学ホームページの情報があいまいなのは、何かを隠そうとしているからというより、本当に何も決まっていない(中身がない)からです。人文学部のホームページには最近この問題についての公式見解が出ました。

まだ見ていなかったら見てください。

http://jinbun.cc.kochi-u.ac.jp/news/2011/06/post.php

      学部に関しては「まだ決まっていない」のではなくて、学部には所属しないコースとして作られています。つまり初めから無責任体制を内包しているということです。

     新設の学部や学科というのは常に受験生にある種の「リスク」を強いるものですが、このコースの「危険レベル」はその程度ではありません。

挙げられている「関西の方の英文科や欧米言語文化」が具体的にどの大学を指すのかわかりませんが、1)自分のやりたいこと(語学なのかもう少し幅広い勉強なのか) 2)将来設計(語学を生かした仕事に就きたいのか・・・残念ながら高知では教員を除くとほとんどありません)の二点がしっかりしていれば志望校(学部)はおのずから決まって来ると思います。

高知大学のオープンキャンパスに行って、人文学部の先生たちの話を聞いてみるのもいいかもしれません。

2011年6月21日 (火)

「土佐インチキプログラム」をぶっつぶそう

ここ何号か「裁判を支える会」のニュースレターを転載しているので、カンパの申し出などがこちらにもありますが、本ブログは「勝手連」的に同裁判を支援しているだけですので、カンパ等は以下の公式窓口にお願いします。

●窓口 ゆうちょ銀行 「公正な学長選考を求める裁判を支える会」 記号 16480 番号 126901 振込口座でないので現金振込だと手数料が馬鹿になりません。 ゆうちょの口座を持っている人は口座間振り替えが便利です。

 また、「土佐さきがけプログラム」(相変わらずセンスのないネーミングだ)については近々人文学部の公式見解が出されるそうです。本ブログとしては「非公式の反対意見」立場からこの問題を今後も取り上げたいと思っております。特に受験生の方で知りたいことがありましたら(個別にご返事は致しませんが)ブログ上でできるかぎりQAの形で取り上げたいと思います。

2011年5月31日 (火)

噴飯ものの「土佐さきがけプログラム」6

噴飯ものの「土佐さきがけプログラム」6

「国際性なき国際人養成」

http://www.kochi-u.ac.jp/nyusi/21sonota/24tosasakigake.pdf

31日に公表された、「土佐さきがけプログラム」国際人材養成コースの「募集人員及び出願資格」を見て一驚した人も多いはずだ。出願資格は「日本人等」 及び「外国人留学生」という二つのカテゴリーに分かれている。そして、「外国人留学生」は「日本国籍を有しないもので、日本国の永住権を持たないもの」でなければならないとされている。この定義にしたがえば、日本国籍を有しないもの(つまり「日本人」ではないもの)で日本国の永住権を持つもの(例えば在日コリアンの多く)は「日本人等」のカテゴリーで出願しなければならないことになる。

確かに「等」という枠組みはある意味万能であって、カテゴリー的には「在日」の人々を「等」に分類することは間違いではないのかもしれない。しかし、このカテゴライズには「在日」の人々の微妙かつ重大な「日本国」との関係(そこには「歴史認識」の問題も含む)への配慮が完全に欠落している。

「日本人」という存在の自明性を疑うこと、言いかえれば「日本人」対「外国人」という二分法を疑うことが極めて重要であるという認識はここには全く存在しない。

 このプログラムが目指す国際人とはせいぜいのところ「有る程度外国語ができて」(このカリキュラムではそれがせいぜいである)、「海外で物見遊山の経験があり」、「国際企業(どんな企業なのか全くわからないが)に就職する」人材ということらしい。

 さて、このような低レベルの「国際人」を目指すおっちょこちょいは一体どれくらいいるのだろうか。また、国費を投入してこのような教育を行うことにどのような価値があるのだろうか。

2011年5月30日 (月)

噴飯ものの「土佐さきがけプログラム」5

噴飯ものの「土佐さきがけプログラム」5

国際人材についての人文学部教授会での説明会から(説明者 教育学部谷口教授)

Q このプログラムには人文の国際社会と比べてどのような新しさがあるのか

A  人文の国際学科は語学系のみだが、こちらは経済系も入っている(答えを聞いてみんな爆笑。なぜなら先ほどの質問者は国際学科に属する経済系の教員だったから。)

Q このカリキュラムと時間数で3ヶ国語(英語、中国語、日本語)が使えるだけの語学力がつくとは思えないのだが(英語教員から)

A  できるように頑張る(頑張ってできるならだれも苦労しない)

Q (具体的な科目名をいくつか挙げて)授業は誰が担当するのか

A  決まっていない

Q 専任教員は置くのか

A 今お願いしているところだ

Q 「卒業生は国際的企業で活躍」とあるが国際的企業とはどのような企業のことか?多国籍企業か

A  国際的な企業のことです(答えになっていない)

Q 海外でのインターンシップを行うとあるが、具体的にはどのような機関・企業とコンタクトをとっているのか?事務体制はどうなっているのか

A 今探している、事務体制については未定である。

Etc

つまり、何も決まっていない。そして、大学の現状(各学部でどのような教育が行われているか)について全く無知である。

このような状態で新プログラムを立ち上げようとしているというのは空恐ろしい話である。

本日、30日 華々しく?プレス発表が行われたようである。学位さえ決まっていないものにゴーサインを出した文部科学省の責任は徹底して追及せねばならない。

2011年5月29日 (日)

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」4

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」4

この「土佐さきがけプログラム」なるものの無責任さを最もよくあらわしているのが、「学位」にかんするでたらめさである。いうまでもなく、学部では専攻した分野に応じて、学士(理学)、学士(文学)などの「学位」を与える。学位の名称は、カリキュラムに対応しているから、勝手に変更することはできない。学科の改編などの審査は近年かなり甘くなってきてはいるが、その場合でも「学位」名を変更しないことが条件となる。学位変更を行うなら「設置審」にかける必要がある。

 学内での議論でも、当初は「設置審」にかけるという前提で検討されていた。言い換えれば、こんなでたらめなものは設置審でつぶれるだろうと考えられていた。学位名に関してもそこで審査されるはずだった。ところが、前回述べたように、執行部は設置審にかけない方法をとろうとしている。

 学位はどうするのか?「学位名を変更しなければ」設置審にかける必要がないという規定を悪用するのである。従来なかった教育プログラムを標榜しながら「学位名を変更しない」というのはどういうことだろうか。

 通常、学際的な教育プログラムに授与されるのは「学士(学術)」である。高知大学で「学士(学術)」を出しているのは人文学部の国際社会コミュニケーション学科のみである。そこで執行部は考えた「国際社会コミュニケーション学科の定員の一部を割いた形にすれば、学位名を変更しなかったことになるのでは・・・」だが、「国際人材プログラム」に国際社会学科が定員を出さないことになったので、この陰謀は不発に終わった(「グリーンサイエンス」の学位は「学士(理学)」)。

 この間、「国際人材プログラム」の学位をどうするのかは、曖昧なまま現在に至っている。どうやら、学位という「学士課程教育」にとって最も重要な点が不明なまま見切り発車するつもりのようだ。いったいプレス発表ではこの問題はどう説明されるのだろう。

2011年5月28日 (土)

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」3

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」3

「土佐さきがけプログラム」の無責任さは枚挙にいとまないが、ここでは、入学定員の問題を挙げる。

スポーツ人材を除く3つプログラムは従来の各学部の入学定員の一部を充てることで各十人の定員が確保されている。常識的には、それにあわせて学部の入学定員が減らされなければいけないはずだが、公式の学部定員はそのままである。学部から「拠出」された人数は(  )書きで示すということになるようである。すなわち、このプログラムの学生は「帳簿上」は各学部に所属するが、入試は別であり、カリキュラムも学部に拘束されないということになる。

なぜ、このようなやりかたをとるのかといえば、公式の定員を配置するには「設置審」を通さなければならず、現行の「カリキュラム」(まったく中身がない)では審査に通らないことがはっきりしているので、それを避けたのである。特に「国際人材」については、あまりの内容のなさに人文学部は、非協力の意思表示の意味で、(名称の類似した)国際社会コミュニケーション学科の定員ではなく、人間文化、社会経済に学科の定員を充てることにしているほどである。

このようなかたちで、定員の一部を別立てのカリキュラムに充てることは、必ずしも規則違反ではない。しかし、受験生から見ると極めて分かりにくく、かつ不透明である。特に以下の2点である

1)各学部の合格者数はどうなるのか?正規の定員なのか、(  )を除いたものなのか?

執行部は「これまでも+5~10%の範囲で合格者を出しているので、今後も同様にすればいい」という考え方のようである。だが、全体としてつじつまがあっていればいいということではないはずだ。受験生にとっては定員が100人なのか95人なのかは重大問題であり、受験生に対する説明責任より文部科学省に対するつじつまあわせを優先させる大学の姿勢は大きな問題である。

2)教育学部ゼロ免課程のコースごとの定員は?

教育学部のいわゆるゼロ免課程からも定員は拠出されることになっている。しかし、ゼロ面課程を構成する3コースのどこから何人を出すのかは不明である。つまり、受験生はこの3コースの「実際の定員」が分からないということである。

3)「土佐さきがけプログラム」が定員割れした場合学部定員は?

「土佐さきがけプログラム」が定員割れした場合どうなるのだろうか?独立した「学部」であれば、当該学部が定員割れになるだけである。他学部でそれを引き受けるわけにはいかないのは当然である。だが、このプログラムは帳簿上は各学部の定員なので、話が複雑になる。執行部側は「定員割れは極力起こさないようにする」「万一起こったら、学部と協議する」などの無責任な説明を行っているが、議論の結果、不本意ながらぎりぎりの決断をして 定員の拠出を行った各学部がすんなりと受け入れるとは思えない。某学部長いわく「深見の首と引き換えなら、考えてもいい」。

2011年5月27日 (金)

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」2

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」2

「特別教育プログラム」(土佐さきがけプログラム)がモデルに(というよりは猿真似)しようとしているのは九州大学の「21世紀プログラム」である。

これは学部に属さないヴァーチャルな教育コースを設定し、優秀な学生に学部横断的なあるいは学際的な教育を施そうというものであった。しかし、当初から学生の教育に組織的に責任が終えない無責任体制になる危険が指摘されていた。そして、「21世紀」ということばが色あせていくのと比例して、同プログラムの評価は九大内部でもしだいに低下しつつあるようである。

高知大学の「特別教育プログラム」にはこの九大の「21世紀プログラム」のような理念はまったくない。あるのは、単なる無責任体制である。実施主体、定員、学位、どれをとっても、「何も決まっていない」というのが現状である。

特に「スポーツ人材」はまったく意味不明である。「サッカーの高知大学」というのを売り物にしようという浅ましい考えからでたものであることは一目瞭然だが、私学でよくあるスポーツ推薦とはことなって、それぞれの学部の推薦入試にまずに合格しなければならない。つまり、通常の推薦入試合格できる学生でなければこの「副専攻」は受講できないのである。ところが、なぜか合格者だけを対象に行えばいい「選考」を入試と同時に尾kなうのである。おそらく受験生が「一緒にやる以上、スポーツ人材の選考結果が推薦入試の合否に影響するのだろう」と誤解することを期待しているのであろう。だが、受験生諸君だまされてはいけない!スポーツ人材の選考結果は推薦入試の合否には一切影響を与えない、つまりスポーツ人材に応募しているから推薦入試が有利となることは絶対にないのである!

2011年5月26日 (木)

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」1

噴飯物の「土佐さきがけプログラム」1

相良一派はその延命策の一つとして、特別教育プログラム(「土佐さきがけプログラム」)なるものを華々しく打ち出そうとしている。

来る5月30日には大々的にプレス発表を行って、あたかも本気で新しい教育システムを行おうとしているかに見せかけようとしている。しかし、その内容たるや全く無責任・無定見なものである。

土佐さきがけプログラム(相変わらずセンスのないネーミングだが)としては、

①スポーツ人材育成コース

②国際人材育成コース

③人材育成コース

④環境人材育成コース

の4つが挙げられている。このうち、(全く準備不十分なまま)24年度実施を行おうとしているのが①~③の3つである。「ポスト相良」を狙う深見教育担当理事が自らの実績作りのために、反対を押し切り、委員会での決定をでっちあげてまで強行しようとしているのがこの「特別教育プログラム」である。

これが成功すると思っているものなど、深見本人も含めて誰もいない。彼はともかく「新しいことをやった」という実績がほしい、そしていつも馬鹿にされている桜井を見返して相良後継の座を手に入れたいだけである。失敗しても自分の懐が痛むわけではないし、どんなひどい結果になろうと現在の学長選考システムからすれば、地位は安泰である。

しかし、大学にとってはこのようなインチキプログラムが実施されることは大きな打撃である。もしこれが実施されたならば、仮にすぐに募集停止にしたとしても、少なくとも初年時の学生が卒業するまでの4年間は大学に負の遺産としてのしかかることになる。

もはや、受験生及び受験指導にあたる先生がたの良識に訴えるしかない。

以下6回にわたって、この「インチキプログラムのどこがどう問題なのか明らかにしていきたい。